こんにちは!『会社に縛られない生き方へ!MRのブログ』管理者のでんでんです。
緊急事態宣言が終わってからMR活動は元どおりに戻りましたか?
もうコロナ前に戻ることはないのでしょう。
するとMRの数も以前の様に必要はなくなることは間違いなく、MR削減の動きは継続・・・。
2002年実施のMR早期退職
これまで発表されている主な早期退職は3つです。
日本ケミファ株式会社
- 対象部門:営業部門
- 勤続年数:一定年数経過
- 人 数:30名
- 退職時期:2020年9月
武田薬品工業株式会社
- 対象部門:本社事務部門、MR
- 年 齢:30歳以上
- 勤続年数:3年以上
- 退職時期:2020年月11月
⇒MR削減必至!とうとう動いた武田薬品!MR削減は武田だけではない!
日本イーライリリー
- 対象部門:営業部門
- 年 齢:35歳以上
- 人 数:約200名
- 退職時期:2020年月12月
MR早期退職の傾向
1割以上の削減
日本ケミファのMRの人数は2020年3月時点で200名強です。30名の早期退職は1割以上のMR数削減です。
日本イーライリリーは約1,700名のMR数に対して、約200名の早期退職募集です。日本イーライリリーも1割を超える削減を目指しています。
武田薬品工業は早期退職募集人数を公表していません。約2,100名のMRは同程度の割合で削減されると考えられます。
募集対象の若年化
今回の早期退職は募集対象の若年化が特徴です。
45歳以上など今回の募集に対して年輩社員の早期退職が主流でした。
武田薬品工業は今回30歳を以上とかなり若い社員も対象にしたことはかなり強いMR削減の意思が伺えます。日本イーライリリーも35歳と若い社員も対象にしています。
日本イーライリリーについては初の早期退職であることも強い衝撃です。
勤続年数が短くても対象
武田薬品工業は3年以上の勤続社員を早期退職対象にしています。
鳥医薬品が勤続2年以上の社員を早期退職の対象としたことはありましたが、これも異例です。若い社員、勤続期間の短い社員も対象にしなければ、削減数計画に達しないのでしょう。
かつてのSOV領域が厳しい
前出の3社以外も、SOV(Share of Voice)で市場シェア拡大を目指したARBや糖尿病、整形外科領域の薬剤を扱う会社は今後厳しいと予測されます。
かつて日本イーライリリーはいつも中途採用募集をしていて、いつでも入社できる会社というイメージでした。日本イーライリリーが、早期退職をした背景には『筋骨格・中枢神経』の主力品フォルテオ、エビスタの特許切れ、そして2021年に特許が切れるサインバルタの影響が指摘されています。これらの薬剤特許切れによって売上大幅ダウン、MR余りが生じます。
開発パイプラインは豊富ですが、専門性が高い薬剤となっており、今までの様なSOVで売る薬剤ではありません。
武田薬品工業も循環器、糖尿病、整形外科領域で力を入れて活動してきた会社です。
デジタルシフト
かつて仕事の大きな部分を占めていた御用聞き的なMRの仕事はほぼなくなりました。
景気の影響や医療以外の変化のスピードが極めて遅い製薬会社ですが、コロナウイルスによる医療機関の訪問規制強化によってデジタルへシフトが始まりました。これによって今まで職人的仕事をしていたMRの強みが薄れました。
これはプロモーションの産業革命と言えます。
一部の会社ではAIチャットボット導入によって質問に対する正確な情報が医療従事者に直接提供可能となりました。
今までは医師はMRに質問をし、MRが社内のFAQシステムで検索し、MRが口頭及び資料を用いて医師に回答していました。
医師はMRを通じて間接的に情報を得る手法がメインでした。
しかし、製薬会社のサイトやAIチャットボット環境が整うことで、MRを介さずに直接情報入手でき疑問の解決が可能となります。
昨今、情報提供ガイドラインによるMRの未承認情報、誹謗中傷、誇張表現などが強く規制され、企業もMRを介した情報提供は違反のリスクを抱えています。
まとめ
MRの職は完全になくならないですが、とうとう大きな削減の動きが始まりました。これまで早期退職を実行していない会社もどんどんと実行するでしょう。求人情報を入手しながら、これからの時代とMRとして生き残るスキルを磨く努力は必須ですね。
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