こんにちは!『会社に縛られない生き方へ!MRのブログ』管理者のでんでんです。
コロナ禍の状況はワクチン開発で解決!
そんなシナリオにストップをかけるニュースです。
8月7日に発表されたアストラゼネカ社の新型コロナウイルス感染症ワクチン「AZD1222」に期待をした人も多かったでしょう。わたし個人としてはこのワクチンがうまくいったと仮定しても2020年まではこの状況は継続すると考えていました。
9月9日この「AZD1222」の臨床試験を全世界で中断したと報道されました。
✳︎9月12日には再開を発表しました。
コロナ自粛は2022年まで続く
「AZD1222」アストラゼネカ社が9月4日に日本国内のフェーズⅠ/Ⅱ試験の開始を発表したばかりでした。ところがその僅か5日後の9月9日には「AZD1222」の臨床試験を全世界で一時中断すると発表されました。
2021年1月~3月には日本国内で供給開始と報じられていた「AZD1222」だけに全世界で臨床試験が中断されることは非常に大きな意味があります。ご承知のとおり臨床試験は非常に時間がかかることから試験の中断期間が長引けばそれだけ供給が遅れることを意味します。
検証の結果、中断理由が許容でき、再開できれば良いのですが、開発中止になる可能性あります。開発中止になれば、与えるインパクトは非常に大きく、2022年までのコロナ自粛はと景気刺激を繰り返すことはほぼ確実になります。
臨床試験がストップした理由
イギリスで実施中の臨床試験において深刻な有害事象が1例確認された。当該事象について因果関係を含めて精査しているとのことです。
アストラゼネカ社のPascal Soriot CEOは、「我々は、科学、安全、社会の利益が仕事の中心に置いている。この一時中断は我々がこの原則に従っていることを証明している」とコメントを発表している。
続報で、深刻な有害事象について『横断性脊髄炎』という神経系の有害事象であったことが続報で報じられている。改善傾向にあり、アストラゼネカ社のPascal Soriot CEO『ワクチンと無関係であった』と説明しており、有害事象も改善傾向にあることから退院の見込みと報じられた。
供給開始後の問題点
因果関係が疑われた深刻な有害事象がワクチンと無関係であったとされたことから、中断した臨床試験についても9月中旬の再開見込みが報じられています。
今回の、臨床試験が無事成功したとしても問題点は山積であると考えます。
- 接種率
- 安全性
- 人権問題
- コスト問題
等である。
感染リスクがある人がワクチンを摂取する必要があるが、新型コロナウイルスについてはほぼ全ての国民がそのリスクに晒されていると考えるのが自然です。そうすると感染の拡大、重症化及び医療へのダメージを抑えるためにはある程度の摂取率が不可欠となります。それだけ多くの摂取を促すには安全性と滞りのない物流が必要になります。そして、摂取は強制できない一方で、摂取を望まない人に対する誹謗中傷を含む人権問題です。加えて、コストについての議論など問題は枚挙に糸間がありません。
デングワクチンから学ぶ
フィリピンではデング熱が重要な感染性疾患です。
フィリピンは2016年にフランス製薬大手サノフィ(Sanofi)のデング熱ワクチン「デングワクシア(Dengvaxia)」の大規模接種を開始した。これほど大規模に摂取を行うのは世界で初めてでした。
当時、WHOは正式に推奨しておらず、フィリピン国内にもワクチン接種に慎重な声がある中での摂取開始でした。フィリピンでの摂取開始から3ヶ月後に条件付きでワクチンの接種を推奨することとなりますが、当ワクチンを摂取したこども70万人のうち数十人の死亡が確認された。
ワクチン接種についてはこの苦い経験があります。
2019年にはフィリピンではしかが流行し死者が複数名報告された。この背景にはしか予防接種が少ないことが指摘されている。はしか予防接種が少ない理由として、上記のデングワクチン接種による死亡や重症化により摂取が中止された問題が指摘されている。
フィリピン人にワクチンについて聞いてみた
実際にオンライン英会話を通じて、フィリピン人に新型コロナウイルスワクチンについてどう思うか聞いてみました。
複数名に本件を聞いたところ、ワクチン開発には強い期待を抱いていることがわかった。1日も早い接種を望み、日常生活を取り戻したいと口々に話していました。
その一方で、Dengvaxiaの記憶は強いことも同時にわかった。日本ではそれほど大きな報道をされていなかったが、フィリピンではDengvaxiaのニュースは大きな衝撃を与え、記憶に強く残っていることが理解できました。
近年、日本では大きな感染症の流行はなかった。MRをしていながらDengvaxiaについてはうっすらとしか記憶にありませんでした。日本人は感染症に少し疎い部分があるのかもしれません。
本当に安全なワクチン、治療剤が開発され1日も早い安心な日常が戻る事を期待します。その反面、早くとも2022年まではこの状況は変わらないと思っています。
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