MRの仕事内容(就活生向け)

MRの仕事
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でんでん
でんでん

こんにちは!『会社に縛られない生き方へ!MRのブログ』管理者のでんでんです。

わたしは現役で製薬会社の営業(MR)です。MRの仕事に約15年従事しています。

わたしがMRして働いている間にもMRの仕事内容は少しずつ変化してきました。これからも変化していくことが考えらえます。

一方で、MRとしての根幹の部分は変わっていません。それは薬剤を適正に医師に使用頂くことです。

ここでは製薬会社の営業職であるMRの仕事内容について、現役のMRが説明します。

MRとは

まずは製薬会社の営業であるMRの意味です。

MRはMedical Representativeの略で、日本語では医薬情報担当者と訳されます。

昔はプロパーと言われており、営業の色合いが今よりも強くありました。製薬会社はMRを営業として扱いますので、売上の計画をMRに課します。会社によりますが、売上の達成度合いによってボーナスや給料が変動します。

MR認定試験の内容と意味

MRの仕事をするに際して必要な資格はありませんが、入社後にMR認定試験を受験します。

これはどの製薬会社に入社しても受験することになります。MR認定試験は公益財団法人MR認定センターが毎年12月に行う試験です。

この試験を受験するには基礎教育を300時間受講することが要件です。従って、MR職で製薬会社に採用されると入社後4〜5ヶ月研修を受け、12月の試験に備えます。

2019年のMR認定試験の合格率は74.3%です。

合格しなければMRとしての仕事ができない訳ではありませんが、不合格となることは基本NGです。外資系企業を中心に受験に失敗するとそのままその会社でいることは難しいという話はよく聞く話です。普通に勉強すれば、合格は難しくありませんので、それほど心配する必要はないと思います。

合格率が74.3%ですが、多くの不合格MRがいるわけではありません。

MR認定試験は受験要件を満たしていれば、受験できます。そのため製薬会社の営業職以外にも医薬品卸の営業職(MS)も受験も増えてることも合格率に影響しています。

MR認定試験に合格すれば、MR認定書が交付されます。わたしは15年MRとして働いていますが、MR認定書の定時が必要だった病院は2つだけです。MR認定書の提示を求められたことがないMRがほとんどです。大きな病院はまれに担当に際してMR認定書の提示を求めます。

MR認定試験の一つの意味合いとして、今後も新しいデータ(エビデンス)を勉強し続けることができるかの最低限の審査ではないかと思っています。

MRの仕事内容

MRが扱う医薬品は医療用医薬品です。医療用医薬品は医師の処方箋が必要ですので、営業先は病院やクリニックです。

自社医薬品の適正使用

MRの仕事のメインは自社医薬品の適正使用促進です。

適正使用促進とは厚生労働省から承認を得た疾患に対して有効性情報と安全性情報(副作用)について医師、薬剤師、看護師等の医療従事者に正確に情報を提供することです。

MRが医療従事者に提供していい情報は自社医薬品の情報のみです。

提供可能な情報も臨床試験のデータ等に基づいたエビデンス(証拠)があるものに限られます。関わる商品の医薬品ですので、EBM(Evidence-Based Medicine)の考え方は非常に重要です。

もう一つ重要なポイントは他社医薬品についての言及は行えない制度になっている点です。

他社医薬品に言及することで、他社医薬品の誹謗中傷に繋がり、正確な情報が医療従事者に届かない可能性があります。他社医薬品と比較したエビデンスがない情報を医療従事者に伝えるのは厳禁です。

安全性情報の収集

医薬品は疾病に効果がある可能性の反面、副作用の可能性もあります。

MRの仕事のメインの一つに安全性情報(副作用情報)の収集があります。

安全性情報を収集した場合、速やかに報告が求められます。医薬品の承認は臨床試験(治験)に基づいてなされます。

しかしながら、臨床試験は限られた患者への使用で評価されています。

承認後に多くの患者に医薬品が使用された場合、予期せぬ副作用が発言する可能性もあります。そのため市販後に発言した副作用情報の収集は非常に大切な仕事です。

製造販売後調査の推進

前述のように医薬品は臨床試験の結果に基づいて承認されますが、市販後にも調査が実施されます。それが製造販売後調査です。この調査の契約及び調査の推進も大切な仕事です。

MRの種類

医療機関は開業医(クリニック)、大きな基幹病院大学病院に大別できます。

多くの製薬会社は新入社員MRをクリニックの担当にし、経験を積んで基幹病院、大学病院の担当にすることが多いです。

開業医担当MR、病院担当MR、大学担当MRなどと称することもしばしばあります。

昨今、MRの種類は細分化される傾向にあります。その背景には医療の高度化、細分化がMRの区分にも影響してきたと言えます。

分かりやすい部分としては癌担当MR(オンコロジーMR)と生活習慣病担当MR(プライマリーMR)です。

プライマリーMRとオンコロジーMRの違いとは?

癌の領域は非常に専門性が高いので、癌の中でも専門分野が分かれます。また、稀少疾病MR(オーファンMR)や神経領域担当MR(ニューノロジーMR)と今後はどんどん専門的になると考えられます。

MRの将来性

MRの業界も他業界同様に大きな転換期です。

これまでは毎日医療機関に訪問してどれだけ医師と面談を行い自社医薬品の情報を提供するかに重きが置かれていました。

しかし、新型コロナウイルスの影響でMR医療機関への訪問活動自粛、メールやオンラインでの面談に変化をしてきています。

医師は非常に多忙です。全てのMRに対してzoom等のオンライン相手をしている暇がありません。医師は面談をする価値があるMRとそうでないMRの選別がよりはっきりすると予測されています。

業界ではMR不要論が囁かれ始めています。

MRが不要という訳ではなく、勉強をしないMRは不要とされることは間違いありません。MRの減少は現象するでしょうが、全くMRの職がなくなることはないでしょう。

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